田中弁護士の弁護活動(3)〜欠陥住宅〜
2013-05-07 16:03
田中宏幸法律事務所1
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今回は欠陥住宅の被害を受けた方の弁護活動をご紹介します。

新築3階建ての住宅を購入したが、家の前をトラックが通ると建物が揺れることから、一級建築士に調査してもらったところ、耐力壁不足などの構造上の欠陥が判明しました。
これを補修するには建て替えるしか方法がなく、訴訟になりました。
訴訟では建て替え費用を請求することになります。
欠陥住宅であり建て替えるしかないことは裁判の中で裁判官に理解してもらいましたが、相手方業者には建て替え費用を支払う財力がありません。

そこで、交渉の結果、相手方建築業者が近所に土地を取得していたことから、その上に新築建物をその業者に建てさせることとしました。
ただ、欠陥住宅を建てた業者ですので、手抜きをされてはいけません。
そこで、こちら側の一級建築士に設計と監理を行ってもらうことにして建築業者が手抜きできないようにしっかりチェックするようにしました。
裁判は建物が完成するまで継続し、建築の進捗状況を裁判所に報告することにしましたので、建築業者の不正を防ぐ効果がありました。
建物が完成し設計通りに施工されていることを確認して、訴訟上の和解(被害者の欠陥住宅は相手方建築業者が取得することになりました。)が成立しました。

欠陥住宅の訴訟では、しばしば判決では勝訴したのに相手方から損害金を取得できないということがあります。
本件では被害者は完全に満足な結果を得ることができ、快適に過ごしておられます。

後述談ですが、新築建物は本来被害者の取得していた建物と同等のグレードにするのですが、被害者は少し費用を出してよりグレードの高い立派な建物を建築されました。

裁判では勝訴することだけが被害者の救済になるとは限りませんので、状況に応じて柔軟な解決方法を見出していくことが大切であると思えた事件でした。

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